鍛造バリ

鍛造を行う際に発生する「鍛造バリ」について、原因と対策、除去する方法などをまとめました。

鍛造バリとは？

「鍛造」（たんぞう）とは、「鍛えて造る」という言葉通り、金属を叩いたり金型で押しつぶすことで圧力を加え、目的の形状に成形する加工法です。金属を加熱したり圧力を掛け変形させることで、強度が高い・熱に強い鍛造品を作ることができます。鍛造によって作られた製品は、包丁やペンチ、ネジ、歯車や自動車・航空機部品など、強度が必要な場面で多く用いられています。

鍛造バリとは、特に、金型で金属をプレスする際に、金型の型割線に沿って発生するバリのことです。過荷重防止、欠肉防止のために型割線の間から意図的にはみ出させるものでもあります。

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鍛造バリが起きる原因

鍛造バリは、型鍛造を行う際、成形時に製品の周りに材料がはみ出ることで発生します。バリが発生することで、バリの分の材料が無駄になる上、製品にバリが残っていた場合、取り扱う従業員や製品を手にする消費者がケガをする恐れがあるため、発生したバリは取り除くのが基本です。

しかし、実は鍛造では、金型同士が接触しないようクッションの役割を果たす・材料の内部欠陥を外に出すなど、バリがとても重要な役割を担っています。このため、必要最小限のバリは出しつつも、必要以上に出しすぎないことが大切とされています。

鍛造バリを起こさないための対策

鍛造バリを発生させないためには、バリ発生の空間をなくすことが大切です。ただし前述のように、鍛造バリは、製品内部に発生した内部の欠陥を外部に排出したり、プレス成型時に金型の内部へ材料を押し込むなど、鍛造成型の手助けをする重要な役割を担っており、鍛造工程では「バリを起こさない」ではなく「最小限のバリで鍛造品を成型する」ことが重視されています。

鍛造を行う際には、金型の設計、使用するプレスの最大加圧能力や、それに相応しい製品の大きさや形状、選定する材料のサイズや質量等をしっかり考慮しましょう。